TOKYO AS A LOCAL.
東京と私たち、そしてNPO法人のこと
復興支援イベント”ONE HEART SHOWER”
2011年より継続して通算35回。
東京で東日本大震災の復興支援のために、長く続けられる活動を。
NPO法人TOKYO L.O.C.A.Lがその設立主旨のひとつ「復興支援活動」の軸として、2011年以来30回以上に渡って継続開催しているイベントが
『ONE HEART SHOWER』です。
誰でも参加可能なオープンイベントで、会費(2ドリンク+フード付き。以降はキャッシュオン)でご入場いただいた皆さんに、私たちが集めた東北のワインや日本酒などお酒を楽しんでいただきつつ、その収益金を基金として私たちTOKYO L.O.C.A.Lが皆さんの代わりに東日本大震災の被災地で慰問活動を行ったり、継続的な支援を届けることを目的としています。
これまでに得た収益金を使って、陸前高田や石巻など、貸切バスにて複数回TOKYO L.O.C.A.Lメンバーと有志にて被災地へ赴き、被災地の方々が無償で楽しめるイベント(居酒屋・炊き出し・アーティストに寄る慰問ライブ)などを開催してきました。特別開催として、2016年熊本地震や2018年西日本豪雨の復興支援回としてのONE HEART SHOWERも実施しており、西日本豪雨でダム放流による被災が発生した愛媛県西予市野村町では別途クラウドファンディングも実施しての復興支援活動を展開しました。
東京のローカルエリア、荒川区などの地域活性化を主要事業とするNPO法人TOKYO L.O.C.A.Lがなぜ、東日本大震災の復興支援を行うのか。
その思いをまずはご覧ください。
1. 東京で無理なく長く継続できる復興支援とは?
2011年3月11日に発生した東日本大震災。
発生当初は全国から義援金が寄せられると共にボランティアが駆けつけ、炊き出しや瓦礫の処理など様々な活動に取り組みました。しかし8年を経過した現在でも、現地の復興はまだ道半ばです。
日々の生活を送る中で、私たちの東日本大震災に向ける意識や行動も、テレビでの報道が少しずつ減ってきたように、薄れつつあるのが現状では無いでしょうか。被災地の外に生活拠点を持っている私たちは、今も震災が残した被害と向き合っている方がいると思いながら、なかなか週末ごとはもちろん、一年に一度何かのボランティアに参加したり、定期的に義援金を寄せるといったアクションを取ることも難しいのが事実です。
少し表現には語弊があるかも知れませんが、震災を、あの日を風化させたくない。気軽に、無理なく、しかし決して震災を忘れることなく、被災地から離れた地でも少しずつ続けられる復興支援活動は何か無いか。被災地の人たちに「私たちはずっと忘れない、ずっと皆さんと繋がっている」ということを伝える方法は何か無いか。
まだ日本中で毎日のように震災関連のニュースが溢れていた2011年に、「いずれ風化してしまう」という問題提起から、私たちが模索の中で始めた活動。それが、2011年以来7年に渡って継続している東日本大震災の復興支援イベント 【 ONE HEART SHOWER 】です。
2. 東京だから出来る、東京でしか出来ない支援を。
まだ震災の記憶も新しい2011年5月、私たちは手探りで 【 ONE HEART SHOWER 】 をスタートさせました。内容は非常にシンプルです。
東北のお酒を集め、東京で私たちが声をかけた仲間がただ楽しく大勢で飲む。そこで得た収益金を復興支援基金として活用してTOKYO L.O.C.A.Lメンバーが被災地へ行き、様々な復興支援活動に取り組む。
直接現地へ赴くことが出来ない人にも、「東京で何か出来る」ことがあることを知って欲しい、被災地との繋がりを感じて欲しい。
文京区湯島のイベントスペースで、当初は友人、友人の友人など直接声をかけた60人ほどの仲間が集まり、復興支援という言葉が無ければただのパーティーにしか見えない、しかし大真面目な復興支援イベントはその産声をあげました。「被災地の方が辛い思いをされているのは事実として受け止めよう。しかし、やはり辛いこと苦しいこと無理にやることというのはどれだけ使命感があっても長続きしないので、私たちは東京で気軽に長く、とにかく途切れることなく続けられる復興支援を目指して、楽しく続けていこう」という気持ちでした。
パーティーは時には知り合いのアーティストを呼び、ライブあり、ライブペインティングあり、被災地からゲストをお招きしたりと毎回賑やかに、終わり際に無理なく「また次回!」と楽しく声を掛けられる形で回を重ねていきました(2017年末時点で通算30回開催)。1杯500円で提供される東北のワインや日本酒、毎回ゲストに楽しんで欲しいとまめぶ汁を作ったり、有志の繋がりで回数を増やす一方で、「この支援は本当に東北に届くのだろうか」という懸念を覚えつつのスタートでしたが、東京で参加者の皆さんが基金という形で寄せてくださった支援の気持ちを、実際に被災地へお届けすることが出来る日は、思ったより早くやってきました。
3. ONE HEART SHOWERの活動がNPO法人の原点に。
2011年、2012年、2013年とTOKYO L.O.C.A.Lメンバー(当時はまだNPO法人として組織されておらず、現在NPO法人の母体となっている株式会社ROOM810のメンバーが中心でした)や有志のアーティストさん、飲食店オーナーさんと共に被災地へ行き、仮設住宅や体育館での慰問ライブや炊き出しを行うことが出来ました。
手探りで活動を行う中で、快く参加してくれたアーティストさんの中には、その後、2017年に日本有線大賞と日本レコード大賞の双方で新人賞にノミネートされる宮崎県出身のNOBUさんもいました。そして、同じく復興支援活動の主旨に賛同して慰問ライブに参加してくれたアカペラグループ「INSPi」からは、リーダーの杉田篤史氏が現在NPO法人TOKYO L.O.C.A.Lの理事に加わってくれています。慰問イベントや復興支援イベントでMCとして、いつも明るく場を盛り上げてくれたナレーター・司会者の森一丁氏も、同じくNPO法人TOKYO L.O.C.A.Lの理事に加わってくれました。
4.荒川区と被災地を繋ぐ活動を継続していきます。
思い起こせばNPO法人TOKYO L.O.C.A.Lとして地域活性化事業に取り組むとき、私たちの原点にはいつも東日本大震災の復興支援がありました。復興支援で繋いだご縁が元になって、今こうして荒川区でエリアマネジメント活動を展開したり、カフェを作ることに繋がっています。
私たちのような素人が思いだけで立ち上げたイベントでも、これだけ沢山の人に楽しんでいただけて、その思いを東北に繋げて、被災地の方にも笑顔を届けることが出来る。
その感触を早期に得られたことが、こうして35回以上も継続できた理由なのかも知れません。
新しくTOKYO L.O.C.A.L BASEという活動の拠点を得て、私たちは引き続き東日本大震災の復興支援活動を続けていきます。
より大きな会場で、より多くの人を迎えて、東京と被災地・東北を繋ぐ役割を果たしたい。「荒川区の人間は全員一度は東日本大震災の復興支援活動に参加したことがある」。そう言えるような、果てしない未来を夢見て、今後もONE HEART SHOWERを継続的に開催して参ります。次回日程などは決定次第、毎回こちらのWebサイトのイベントカレンダーで告知しますので、ぜひお楽しみに!
もちろん、荒川区に限らず、当日ご参加いただける方であればどなたでもご参加歓迎です。