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TOKYO AS A LOCAL.

東京と私たち、そしてNPO法人のこと

2018年西日本豪雨に対する復興支援活動

2018年に発生した西日本豪雨の復興支援活動として
クラウドファンディングと街の歌制作を行いました。

NPO法人TOKYO L.O.C.A.Lでは、私たちが運営するカフェダイナー「TOKYO L.O.C.A.L BASE」を拠点に、下町をはじめとする東京のローカルサイドから東京の未来をデザインする、「地域活性化」活動に取り組んでいます。

この地域の人や経済、モノの活性化、地域振興活動と並ぶNPO法人TOKYO L.O.C.A.Lのもう一つの大きな活動の柱が、「復興支援」活動です。
別途ONE HEART SHOWERの特設ページ( LINK )でもご紹介した通り、2011年以来30回以上の復興支援イベントを開催して、被災地に支援物資や人員だけでなく、「東京に被災地や震災のことを忘れず、ずっと気にかけて繋がっている人がいる」という想いを様々な形で届けて参りました。

以前よりこのONE HEART SHOWERを活用して、2016年熊本地震や2018年台湾地震の発生時には従来の「東日本大震災復興支援」から少し主旨を変えて、熊本や台湾を応援するために現地の食材を取り寄せたり、私たちなりの幅広い支援を模索してきたのですが、2018年のNPO法人設立に伴い、東日本大震災以外で初めて大きくNPO法人として取り組んだ復興支援活動が、2018年7月に発生した西日本豪雨に対する「のむらのうた」プロジェクトです。
当ページでは、このプロジェクトでの取り組みをご紹介します。

2. クラウドファンディングの取り組み

形あるものはいつか壊れても、歌は残る。そんな校歌のように、歌えばいつでも故郷を感じられるような、皆で歌い継げるような、「野村のうた」をつくろうというプロジェクトがスタートしました。

2018年11月に「みんなでつくろう!のむらのうた」というタイトルで、ワークショップを行い、野村の子供たちと一緒にうたの歌詞、メロディーを含めて一からつくりました。そして朝日新聞社のクラウドファンディングサービス、A-PORTのご協力を受けて、「【西日本豪雨復興応援】歌ってハモる!みんなでつくった町の歌で町を元気に!」と題して、この「のむらのうた」を披露するコンサート開催とミュージックビデオ制作を実施したのです。
→ A-PORT内 「のむらのうた」クラウドファンディングページ (LINK)

100名以上の皆さんからの温かいご支援をいただき、クラウドファンディングは終了。2019年3月2日に、NPO法人TOKYO L.O.C.A.L理事の杉田篤史氏と、杉田氏と同じアカペラグループINSPiのメンバーである奥村伸二氏の参加を得て、「のむらのうた」コンサートを愛媛県西予市立野村小学校で無事開催することが出来ました。地元紙をはじめ、多くのメディアにも取り上げていただき、まだまだ力不足ではありますが、被災地域で歌い継がれる歌を共に創って贈る、という私たちならではの多様性のある一定の支援を行うことが出来たものと考えています。

以下に「のむらのうた」コンサートの模様をご紹介して、NPO法人の活動報告に代えさせていただきます。
今後もNPO法人TOKYO L.O.C.A.Lでは「のむらのうた」での繋がりを生かして、西日本豪雨及び愛媛県西予市野村町の支援を続けて参ります。TOKYO L.O.C.A.L BASEでも愛媛県の食材を使ったメニューなどを展開していきますので、ぜひご期待ください。

1. 愛媛県西予市野村町とのつながり

2018年7月の西日本豪雨発生を受け、まずは8月開催のONE HEART SHOWERを西日本豪雨に対する支援の回として実施することを決めました。イベントの準備を進め、開催へと至る中で、NPO法人TOKYO L.O.C.A.Lの理事でもあるアカペラグループINSPiのリーダー、杉田篤史氏を通じて愛媛県西予市野村町の皆さんと知り合う機会を得たのが、この復興支援活動のスタートになります。

愛媛県西予市野村町地区は西日本豪雨による肱川の氾濫により5名の犠牲者が出た地域です。氾濫の原因としてダムの放流があるのではと当時メディアでも大きく取り上げられたことをご記憶の方も多いでしょう。水害による甚大な被害、家や思い出の景色を失って仮設住宅での生活をする皆さん。東日本大震災で津波の被害を受けた陸前高田市などでの復興支援活動の経験から、私たちは「災害前の思い出の風景を形に残す」という心の支援が重要ではないかと考えるに至りました。

皆様のご支援に支えられて「のむらのうたコンサート」を 2019年3月2日無事に開催することができました。スタッフ一同心よりお礼を申し上げます。ご来場者約200名、開催経費約250万円。会場は「愛媛県西予市立野村小学校」にて開催しました。コンサートは野村町の皆様に大変喜んでいただけました。ご報告書にて支援者の皆様へ当日の様子をご報告させていただきます。

INSPi杉田 篤史と奥村 伸二によるライブパートでは、「この木なんの木」などINSPiオリジナル曲やみんなで歌えるカバー曲など7曲を演奏し、会場のみなさんは手拍子をしながら楽しんでくださり、アンコールをいただきさらにもう1曲演奏しました。次に野村小学校の合唱部のみなさんが、コンクールで金賞をとられたときの曲を2曲「この海を」「出発」を披露してくださりました。
災害当時避難所となっていたこの体育館に避難した地域のみなさんの後押しもあり、みなさんに見守られながら練習を再開しました。そんな困難を乗り越えてきた力強く美しい歌声はまさに町の宝物のように輝いて聞こえ、会場のみなさんは暖かく聞き入っていました。
そしてコンサートの最後は子供たち、杉田と奥村による「のむらのうた」を披露し、会場のみなさんも一緒に大合唱しました。来場された地域の方は「野村のいいところと子供たちの想いがいっぱい詰まった歌」「勇気がもらえた」「災害が起こる前よりもさらに良い野村にしていきたい」と涙ぐまれながら前向きなメッセージをくださり、このコンサートを実行できたことに改めて感謝の気持ちでいっぱいになりました。ご支援いただいたみなさん、コンサートにご来場くださったみなさん、本当にありがとうございました。

「のむらのうた」をみんなで大合唱!合唱部考案の振り付けは客席の方や、小さな子供たちも一緒に参加してくださいました。仮設住宅や近隣のみなさんは、町の様子を綴った歌詞の一つ一つに目を細めてうなづいて聴いてくださいました。

愛媛県イメージアップキャラクターのみきゃんは子供たちに大人気!一緒に遊んだり、みきゃん紙相撲大会を応援したり、写真を撮ったりしました。のむらのうたもみんなと一緒に踊りましたよ!

野村の伝統行事である「乙亥大相撲」と「みきゃん」にちなみ、“オリジナルみきゃん紙相撲キット”を子供たちにプレゼント。紙相撲大会コーナーでは地域の子供たちと紙相撲対決で盛り上がりました!

合唱部顧問の河野 幹先生と合唱部の女の子たち。
子供たちと「のむらのうた」の練習を重ねてくださった河野先生。INSPi杉田とはテレビ電話を繋いで練習したこともありました。子供たちとつくった歌は、このように合唱部で練習したり、給食の時間に流したりしているうちに、5年生全員の学年発表会でも歌うことになり、低学年の子供たちも「私たちも歌いたい!」と先生のところに集まってきたそうです。そして次第に地域の大人たちも口ずさむように。歌が野村のものになっていく姿に杉田もスタッフも胸がいっぱいになりました。

コンサート翌日のミュージックビデオ撮影の日。乙亥会館前にて。

仮設住宅の広場での撮影。お住まいの方たちも参加してくださいました。

桂川渓谷での撮影。木々の間から光が差し、空気が澄んでいてとても気持ちのいい空間でした。杉田&奥村で少し歌唱しました。

愛媛大学 羽鳥 剛史より
この度は、「のむらのうた」コンサートとミュージックビデオにご支援頂きまして、誠にありがとうございました。
お陰様で、3月2日、無事、コンサートを開催することができました。
一生懸命に歌い上げる子供達と子供達の歌に心震わせる地元の方々。野村の町に込めるみんなの想いが一つに結実するステージでした。
野村の町の未来に向けた大事な一歩になったと感じています。
現在、愛媛大学の学生さんと一緒に、「のむらのうた」のミュージックビデオの製作に取り組んでいます。
野村の豊かな自然や町並みを背景に、子供達が地元の方々と共に再び大活躍してます。
ぜひご期待ください!
この度は本当にありがとうございました。

INSPi、(株)hamo-labo 杉田 篤史より
この度は僕らのプロジェクトをご支援いただき本当にありがとうございました。
お披露目コンサートでは、誇らしげに合唱する子どもたちや、嬉しそうに目を細めてサビを一緒に口ずさむお客さんの様子がみられました。今でも子どもたちは学校やおうちで「のむらのうた」を楽しく歌ってくれているそうです。まだまだこれからですが『歌い継がれる歌をつくる』というプロジェクトのゴールには向かっているように感じます。
クラウドファンディングとしては目標金額に届きませんでした。自分たちの想いをどれだけ強く広く伝えて仲間を増やしていくか。これはNPO法人TOKYO L.O.C.A.L理事として、またイチ歌手として、僕にとって次に向かうための課題です。それでも114人もの方から117万5千円という心のこもったお金をご支援いただけたことは、次のチャレンジへ踏み出す勇気となります。
『正しいことをやりたい』という人としての願いは、ときに『自分にとっては正しくても誰かにとっては正しくない』ことにつながる可能性があります。それでも僕らはチャレンジを続けていくべきです。失敗を重ねた先に必ず『みんなにとってお互い様なよりよい関係』があるはずだから。それがハーモニーを目指すということだと思います。改めてご支援をありがとうございます。次のチャレンジに向かう僕らをまたよろしくお願いいたします。

NPO法人TOKYO L.O.C.A.L 丸山 慎二郎より
この度はプロジェクトにご支援いただき本当にありがとうございました。
このプロジェクトは、親友であり過去に多くの復興支援を共に行ってきたINSPi杉田さんより“野村町”の事を伺ったことから始まりました。
“歌で町を元気にできたらいいと思っているんです”という彼の想いを聞き、関わらないかと誘ってくれた事に対しての返事は即答でした。もちろん、関わらせてほしいと。
自分が経営している(株)ROOM810という会社では東日本大震災3.11以降から現在も、復興支援活動を行っていこうと社員で決め、微力ながらこの活動を続けてきました。
昨年からこの団体を法人化し“NPO法人TOKYO L.O.C.A.L”という形で成長させ活動しております。
もともと自分たちは“心の復興支援”に重きを置き活動し、そして「何かあれば協力しあえる社会にしたい」という信念のもと行動してきました。
その一環として、多くの人に“野村町”を知ってもらいたい、また“野村町を遠く離れた場所から応援している人がいる事を伝えたい”という想いで、この度クラウドファンディングを企画させていただきました。
そして、コンサート当日。
多くの地域住民の方々が来てくださり、“のむらのうた”を子供たちが歌う姿を見て、被害を受けてしま
った当事者でもない自分自身も勇気をもらい、新たな希望を感じることになりました。この後ミュー
ジックビデオができるのがとても楽しみです。
このようなプロジェクトが実現可能になった事も、大成功で終えられたことも、すべてこのプロジェクトに関わっていただけた皆様のお気持ちのおかげです。
今後ともTOKYO L.O.C.A.Lとしても、野村町との交流を継続して続け、皆が協力しあえる社会づくりの役に立っていきたいと思っております。
この度はクラウドファンディングに協力いただき
本当にありがとうございました。